読むセミナー

見方・考え方　＞　売上がゼロになっても絶対につぶれない会社を作る方法
 

（１）パン製造を営む中小企業A社で考えてみる
　A社の1年間の売上・経費の表（損益計算書）をご覧ください。
　小麦粉を仕入れて、工場で従業員が菓子パンを作り、それをコンビニエンスストアに卸売り
　しています。

　　　　　パン売上高　　　 1,000

　　　　　小麦粉仕入高　　▲800

　　　　　工場の人件費　　▲100

　　　　　－－－－－－－－－－－

　　　　　利益　　　　　　　100

　さて、このA社を、「売上げがゼロになっても絶対につぶれない」ようにするにはどうした
　らよいでしょうか？

（２）絶対につぶれない会社を作るのは、理屈では簡単
　答えは、いつまでつぶれずにすむか、によっていくつもあります。例えば300の預金をも
　つ、が答えの一つです。この場合は売上ゼロが3年間続いても絶対につぶれません。なぜな
　ら、その300で人件費100を3年間支払い続けることができるからです。つまり3年間は支払不
　能に陥る（＝つぶれる）ことがありません。なお、売上がゼロになれば小麦粉の仕入れはし
　なくなりますので、その支払は不要になります。

（３）絶対につぶれない会社を作るのは、現実には大変
　とはいうものの、売上高1,000のこの会社が、預金300を常にもつことができるでしょうか？
　事業（商売）は、お金の出入りが頻繁に繰り返されて初めて成り立つものです。大きなお金
　が社内に留まったままということはありません。したがって一般的には難しいと思います。

（４）A社の社長にもし万一のことがあったら
　ところで中小企業では社長の万一によって売上が激減することがあります。そしてその状態
　がしばらく続くかもしれません。もちろん後継者は頑張りますが、すぐに結果を出せないこ
　ともあります。

　そんな時、もし預金300があったら助かるのに・・・。でも現実にはありません。
　そこで、社長の死亡時に300を受取れる生命保険に加入しておくと、どうなるでしょうか。
　そうすれば、A社は、たとえ3年間売上がゼロでも絶対につぶれない会社になれます。