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類似業種比準価額・純資産価額が配当還元価額よりもはるかに高い理由 2024.09.18

●お伝えしたいこと
その理由は、類似業種比準価額・純資産価額は貸借対照表の純資産をベースに、配当還元価額は貸借対照表の資本金をベースに計算されるからです。

●貸借対照表の純資産と資本金の関係
会社によって様々ではありますが、非上場会社・上場会社を問わず純資産のほうが資本金よりはるかに大きいのが一般的です。たとえば中小企業実態基本調査(中小企業庁・2021年)の平均値でみると次のとおり純資産は資本金の10倍近くになります。なおいずれの数字も端数処理をしています。
・従業員21~50人の会社・・・資本金4600万円 純資産4億4100万円
・従業員51人以上の会社・・・資本金1億2500万円 純資産13億3300万円

●類似業種比準価額・純資産価額はどうして純資産がベースとなるのか
・類似業種比準価額
簡単にいうと(上場会社の株価)×(当社と上場会社の実力比)で計算します。計算式の出発点は上場会社の株価です。ところで上場会社において株価を1株当り純資産で割った値はプライム市場の平均で1.2(2024.08現在)です。つまりおおよそですが株価≒純資産です。したがって当社の類似業種比準価額は、上場会社の1株当り純資産をベースに計算されるようなものと言っても間違いではありません。
・純資産価額
これはまさに当社の純資産をベースに計算します。

●配当還元価額はどうして資本金がベースとなるのか
中小企業では配当をしていないか1株当り資本金の1割程度としている場合がほとんどです。そして配当還元価額の計算式は(1株あたり配当金)÷10%です。また
配当をしていない場合は1株当り資本金の0.5割を配当金とみなして計算します。以上から配当還元価額は以下のとおり1株当り資本金(またはそれ以下)となることが一般的です。
・1株当りの資本金の1割を配当している場合の配当還元価額
 (1株当り配当金)÷10%=(1株当り資本金の1割)÷10%=1株当り資本金
・配当をしていない場合の配当還元価額 
 (1株当り配当金)÷10%=(1株当り資本金×0.5割)÷10%=1株当り資本金の半分

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