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経営者保証なし融資と遺産分割協議 2025.04.14
●お伝えしたいこと
経営者保証がない融資が増えています。今後も増え続けることでしょう。このこと自体はとてもいいことです。
一方で、経営者保証がない融資が増えるということは、円満な遺産分割のための死亡保険金が必要となるオーナー社長が増えるということだと思います。
●その理由
所有財産の大半を自社株式が占めるオーナー社長の相続では、経営者保証がない融資が増えることで、遺産分割協議の様子が変わる可能性があります。具体的には遺産分割協議において後継者が次のような主張をし、他の相続人もそれに納得するという場面がなくなるでしょう。
「俺は、会社の連帯保証人になって会社を継ぐんだ(注)。自宅を売って返済することも辞さない覚悟して経営するんだ。だから、株式を相続することが親父の遺産の取りすぎになったとしても文句を言わないでほしい」
つまり遺産分割協議において、後継者相続人とそれ以外の相続人の間の量的平等がより重視されることになるからです。
(注)民法では連帯保証人の地位は各相続人が法定相続分により相続するのが原則です。相続人が後継者であるか否かは関係ありません。しかし実務では銀行が後継者だけを連帯保証人とすることがよくあります。
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経営者保証なしが過半